科学ブログてすら

科学の不思議を分かりやすく解説してます。

【 癌 ウイルス 治療 】ガンをやっつけるウイルスが登場!?未来の治療法に期待

毎年、世界中でたくさんの人がガンに苦しんでいるため、ガンを治せる方法が見つかれば、多くの人が助かります。そんな中、オーストラリアのバイオテクノロジー企業「Imugene社(イミュジーン)」が、どんなガン細胞でもやっつけることができる特別なウイルスを開発したんです!このニュースは、世界中で話題になっています。

 

ウイルスがガンをやっつける?

ウイルスと聞くと、病気を引き起こす悪いものだと思う人もいるでしょう。でも、実は科学者たちは、病気を治すために、ウイルスを使う研究を長い間続けてきました。例えば、ヘルペスウイルスを特別に改良して、皮膚のガンを治すために使ったこともあります。また、昔の天然痘ワクチンにも「牛痘(ぎゅうとう)」というウイルスが使われたんです。

今回、「Imugene社」が開発したのは「CF33」という特別なウイルスです。このウイルスは「牛痘」という牛の病気のウイルスをベースにして作られています。実験では、このCF33ウイルスが、ガン細胞を狙って攻撃し、どんどん数を増やしていくことでガンをやっつけられることが分かってきたんです!

どうやって人に試すの?

次のステップとして、実際にガンの患者さんにこのウイルスが使えるかどうかを確かめる「人体実験」が計画されています。この人体実験では、ガン細胞を持っている患者さんにウイルスを注射し、そのウイルスがガン細胞だけを攻撃してやっつけるかを見ていく予定です。

注射されたウイルスは、まず腫瘍(しゅよう)の中に入り、そこでどんどん増えていきます。そして、ガン細胞を破壊し始めるのです。これがうまくいけば、将来、多くのガン患者さんが手術やつらい治療をしなくても、このウイルスでガンを治せる可能性が広がるでしょう。

ガンに打ち勝つための長い道のり

この新しい治療法は画期的ですが、まだ実際にみんなが使えるようになるまでには時間がかかりそうです。実験が成功しても、安全性を確かめたり、ウイルスが人の体の中でどのように動くかを調べたりする必要があるからです。

ガン協議会のサンシア・アランダ教授によると、実験で、私たちの体の免疫システムがウイルスをどう認識するかが大きな課題だといいます。ウイルスがガン細胞に届く前に、体がウイルスに反応してしまったり、ガン細胞がウイルスに対抗する力を持ってしまうことも考えられます。ガン細胞はとてもずる賢く、進化して私たちの体の治療方法に抵抗する力をつけることもできるのです。

未来への期待

ガン治療は難しいですが、Imugene社のウイルスを使った治療法が実用化されれば、多くの人が助かるかもしれません。ウイルスが味方になるなんて、ちょっと不思議な感じがしますね。病気を治すために科学者たちがこんなに頑張ってくれていることを知ると、いつか「ガンは治せる病気だよ」と胸を張って言える日が来る気がします。

科学の進歩で、ガンに苦しむ人がいなくなる未来を夢見て、研究が成功することを応援したいですね!