「空気から電気を作る」というびっくりするような技術が発見されたよ!空気から電気?そんなこと本当にできるの?と思うかもしれないけれど、実はこれ、科学者たちが一生懸命研究して発見した本当の話なんだよ!
微生物ゲオバクター
さて、このお話の始まりは30年以上前、アメリカのポトマック川という川の泥の中で見つかった不思議な微生物がきっかけなんだ。この微生物は「ゲオバクター」と呼ばれているよ。ゲオバクターは特別な力を持っていて、なんと酸素がなくても生きられるし、さらに金属を作ったりもできるんだって!まるで自然が作った小さな魔法使いみたいだね。
でも、このゲオバクターが本当にすごいのは、特別な「ナノワイヤー」を作れることなんだ。「ナノワイヤー」って聞いたことあるかな?とっても細くて小さい糸みたいなものなんだけど、電気を通す力があるんだって。このナノワイヤーを使って科学者たちは新しい発電装置を作ったんだ。それが「エアジェン」というデバイスだよ。
エアジェンってどんなもの?
エアジェンの仕組みはとってもシンプル。ナノワイヤーを使った薄いフィルムを2枚の電極ではさんで空気に触れるようにすると、空気中の水蒸気を吸収して電気が生まれるんだって。これだけで電気が作れるなんて、なんだか魔法みたいだよね!実験をしていた科学者のジュン・ヤオさんも、最初にこの装置が動いたときはとても驚いたそうだよ。
空気の中には目には見えない水蒸気がいつも漂っているよね。エアジェンはその水蒸気を取り込んで、電気を作り出してくれるんだ。しかも、どんな環境でも働くから、砂漠みたいな乾燥した場所でもちゃんと電気が作れるんだよ!この仕組みを使えば、将来は家の壁にエアジェンを組み込んで、太陽の光がなくても電気を作れる家ができるかもしれないんだって。
どのくらいの電気が作れるの?
エアジェンが作れる電気の量はまだ少しだけど、たくさんのエアジェンをつなげればスマートフォンを充電できるくらいの電気を作ることができるんだ。これがもっと進化すれば、電池を使わなくても電気が作れる未来がやってくるかもしれないね。
このお話でとってもすごいと思ったのは、「空気とナノワイヤーだけで電気が作れる」っていうこと。普通、電気を作るには発電所で大きな装置を使ったり、たくさんの燃料を燃やしたりしなきゃいけないんだけど、エアジェンならそんなものがいらないんだよ。それに、環境にも優しいんだ。ゴミも出ないし、自然の力を使うから、地球にとっても優しい技術なんだよ。
まだまだ課題はあるけれど…
でも、エアジェンにもまだ解決しなきゃいけない問題があるんだ。それは、ナノワイヤーをたくさん作るのが難しいってこと。でも、科学者たちはこれもクリアする方法を見つけたよ。なんと、大腸菌という別の微生物にナノワイヤーを作らせることに成功したんだって!これからはナノワイヤーをもっと簡単にたくさん作れるようになるから、エアジェンがもっと広がっていく可能性があるんだ。
未来が楽しみ!
空気から電気を作るなんて、ちょっと夢みたいな話だと思わなかった?私も最初は信じられなかったけど、こうやって科学者たちが新しい技術を作り出しているんだって知って、とってもワクワクしたよ。このエアジェンがもっと進化したら、いつかみんなの家にも設置されて、「もう電気代がいらない!」なんて時代がくるかもしれないね!